残業200時間で気づく。施工管理「頑張れば報われる」は存在しない【No,2】

当ページのリンクには広告が含まれています。

━━ はじめに ━━

今回は、土木現場で施工管理をされているBさんの「頑張っても報われない」という悩みについてご紹介します。

Bさんは1級土木施工管理技士の資格を持ち、11年のキャリアを積んできた中堅の技術者です。

仕事は丁寧で、下請けからの評判も悪くない。

それでも、給料と労働時間のバランスが、どう見ても合っていないと感じ始めています。

「頑張れば報われる」という言葉を、

最後にリアルだと感じたのはいつか——Bさんには、もう思い出せないそうです。

Bさん/34歳・男性
1級土木施工管理技士
勤務先:準大手ゼネコン(従業員1,000名規模)
現場歴:入社11年目、幹線道路の改良工事を担当中
家族構成:妻・子ども1人(3歳)
悩み:どれだけ頑張っても給料が上がらず、残業だけが増え続けている

みこやま

「頑張れば報われる」、
私もずっとそう信じていました。

でも転職する前の30代前半を振り返ると、
頑張れば頑張るほど仕事が増えて、
給料はほとんど変わらなかった。

頑張ることは大事なんですが、
それが正しく機能する職場かどうかが
もっと大事だということに、
転職してから気づきました。

▶ 施工管理専門エージェントに、実際の労働時間と収入バランスが良い求人を探してもらう【優良3社厳選】
 ・ビルドジョブ(施工管理・設計職に特化、非公開求人多数)
 ・コンストワーク(残業少なめ・高収入案件に強い)
 ・建築転職(日本最大級の建築求人サイト)

目次

その月の残業時間を、初めてちゃんと計算した

Bさんが「さすがにおかしい」と感じたのは、繁忙期が続いたある月のことでした。

タイムカードの記録をもとに計算してみたら、その月の残業時間が212時間でした。

「数字を見ても、最初はピンとこなかったんですよ。現場では残業200時間超えなんて珍しくなかったので。」

でも妻に話したら、目が点になって。それで初めて、「ああ、これは普通じゃないんだな、と思いました」

Bさんはその月の給与明細を久しぶりに細かく見てみました。

基本給、固定残業代、各種手当、、、、合計した月収を実労働時間で割り算してみました。

「時給に直したら、コンビニのバイトより少し高いくらいで。なんか、力が抜けましたね。11年やってきて、この数字か、って」

その瞬間から、Bさんの「頑張れば報われる」という信念は、静かに崩れ始めました。

「施工管理は稼げる」の正体

施工管理は給料が高い、建設業は稼げる、、、、就職・転職の際によく聞く言葉です。

求人票の年収だけを見れば、確かに他業種より高く見える数字が並んでいることも多いです。

しかし年収を「時給」に換算すると、実態が見えてきます。

仮に年収550万円の施工管理技士が月に250時間働いているとします。

月収換算で約36万円。これを250時間で割ると、時給は約1,440円です。

一方、年収500万円でも月に170時間しか働かない職種なら、月収約33万円÷170時間で時給は約1,940円になります。

「年収が高い」のに「時給が低い」、、、この矛盾の正体は長時間労働です。

施工管理は給料が高いのではなく、長く働かされているから年収が多く見えているだけ、というケースが少なくありません。

→ 給料の実態についてさらに詳しく知りたい方は「施工管理の給料を時給換算してみた(No.06)」も読んでみてください。

Bさんも「額面だけ見ると悪くないんですよ。でも計算したらそういうことだった。損してる気分になりますよね」と苦笑いします。

みこやま

時給計算、
自分でやったとき本当にショックでした。

同い年で別の仕事してる友人と飲んだとき、
向こうのほうが労働時間短くて
手取りが多いとわかって。

現場のプライドとか吹っ飛んで、
ただ虚しかった。

「稼いでる」と思ってたのに、
計算したら「搾取されてる」でしたから。

時給で考えると、
本当にいろんなことが見えてきます。

「みなし残業制」という仕組みの落とし穴

Bさんの会社はいわゆる「固定残業代制(みなし残業)」を採用しています。

月40時間分の残業代を基本給に含んだ形で、求人票にも「固定残業手当込み」と記載されています。

しかし実際の残業は月に100時間を超えることが常態化しており、40時間を超えた分の残業代は事実上出ていません。

「残業代が出ないとまでは言えないんですけど、規定以上は出ないですね。じゃあ40時間以内に収めようとしても、工期と安全を管理しながらそれは無理で。結局サービス残業みたいなことになってる」

求人票の年収には固定残業40時間分が含まれています。一見高く見えるその数字は、実態を反映していないのです。

施工管理の求人を見るとき、「年収」だけでなく「実際の残業時間」と「残業代の支払い方式」をセットで確認することが重要です。

求人票だけでは実態がわからないことも多く、施工管理の現場事情を熟知した専門のエージェントに確認するのが現実的です。

なぜ「頑張り」が評価に直結しないのか

Bさんが特に納得できないのは、「頑張れば頑張るほど、難しい現場を回してくる」という会社の動き方です。

「工期通りに終わらせると、次はもっとタイトな現場を任される。問題なく回せると、次はもっと規模の大きい現場に。できる奴にどんどん難しいのを回すのはわかるんですけど、それに対して給料は変わらないんですよ」

施工管理が頑張れば頑張るほど現場がスムーズに回り、スムーズに回っている現場に対して会社は「問題ない」と判断します。

問題がなければ評価は上がらず、次の難しい仕事が積み上がるだけ、、、

デキる人ほど損をする、という逆転した報酬構造が出来上がっています。

さらに、施工管理の成果は「達成したこと」より「何も起きなかったこと」で評価されがちです。

無事故・工期内完工は当然の前提として扱われ、プラスの評価にはなりにくい。

でも問題が起きれば減点として跳ね返ってきます。

みこやま

「できる奴にどんどん難しいのを回す」、
本当にそうでした。

現場を問題なく終わらせるたびに、
次は規模が大きいか工期がタイトか。

頑張った「ご褒美」がより過酷な仕事って、
冷静に考えておかしいですよね。

給料は据え置きで。
「期待されてる証拠だ」
って言う上司が一番タチ悪いと思ってます。

期待するなら給料に反映してほしい、
それだけの話ですよ。

彼が気づいた「頑張る方向の間違い」

Bさんは子どもが生まれてから、お金と時間の使い方について真剣に考え始めました。

「子どもの寝顔しか見れない日が続いて、これで何のために頑張ってるんだろうと。年収は11年前より上がってはいるんですけど、労働時間も上がってて、実質的な豊かさは変わってない気がする」

Bさんが出した答えは「頑張ること自体は間違っていない。頑張る場所が間違っているかもしれない」というものでした。

同じ頑張りを、残業代が適切に支払われ、労働時間がコントロールされ、努力が正当に評価される職場でやれば、結果は全く違ってくる、、、、という考え方の転換です。

施工管理としての経験とスキルを持ちながら、労働時間と収入のバランスが整っている職場は実在します。

週休2日が守られ、残業が月30時間以内で、年収が今と同水準かそれ以上、、、

という条件の求人が、建設業界の中にも確かにあります。

Bさんは今、施工管理に特化した転職エージェントを通じてそういった求人の情報を集め始めています。

「まだ辞めると決めたわけじゃないんですけど、選択肢を知っておきたかった」

というのが、動き始めた理由だそうです。

実際に年収アップと残業削減を同時に実現した事例は「No.13」で詳しくご紹介しています。

「頑張る場所」を変えることが、最も賢い選択かもしれない

「頑張れば報われる」は嘘ではありません。

しかしそれが機能するのは、報われる仕組みが整った職場だけです。

今の職場でその言葉が機能していないなら、問題はあなたの頑張りの量ではなく、頑張る場所にあります。

11年間現場に向き合ってきたBさんのスキルと経験は、転職市場でも十分に通用します。

1級土木施工管理技士の有資格者は、特に地方の中堅ゼネコンや専門工事会社では需要が高い存在です。

「自分の時間を正しく売れる職場」を探すことは、キャリアを諦めることではなく、キャリアをより賢く活かすための選択です。

▶ 施工管理専門エージェントに、実際の労働時間と収入バランスが良い求人を探してもらう【優良3社厳選】
 ・ビルドジョブ(施工管理・設計職に特化、非公開求人多数)
 ・コンストワーク(残業少なめ・高収入案件に強い)
 ・建築転職(日本最大級の建築求人サイト)

━━ 関連記事 ━━
・No.03「施工管理の休日出勤は当たり前じゃない。それが普通だと思ってる人へ」
・No.06「施工管理の給料、本当に高い?額面と実態の時給換算で見えてしまった事実」
・No.13「施工管理で年収100万円アップした人が最初にやったこと、正直に話します」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

よかったらシェアお願いします! これからも皆さんのお役に立てる情報をお届けいたします!
目次