━━ はじめに ━━
今回は、設備工事の現場で施工管理をされているCさんの「休日が存在しない」という悩みについてご紹介します。
Cさんは管工事施工管理技士として7年のキャリアを持ち、現場での評価も高い技術者です。
ただ最近、「自分は週に何日休んでいるのだろう」と考えたとき、正確な答えが出なくなっていることに気がつきました。
「休みの日」と「現場に行かなかった日」の区別が、頭の中でつかなくなっていたのです。
みこやま実は週休2日なんて
夢の話だと思ってた時期が、
私にもありました。
でも転職してみたら、
土日休みの施工管理の仕事って
本当に存在するんですよ。
「業界の常識」だと思っていたことが、
実は「その会社の常識」だったと気づいた瞬間、
かなり複雑な気持ちになりました。
・・・もっと早く気づいていればと。
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「今週末も出るの?」に答えられなくなった
Cさんの妻は看護師として平日の日勤で働いています。
土日が休みのため、夫婦が一緒に過ごせる時間は週末だけです。
しかし、Cさんの休日出勤は月に3〜4回が当たり前。
工期の終盤になれば、土日両方出勤する週が何週間も続きます。
「妻に『今週末は?』って聞かれるたびに、正直答えるのがつらくて。仕事だって言うと、また、って顔をするんですよね。責めてるわけじゃないのはわかるんですけど、申し訳なくて」
Cさんが特につらいと感じたのは、妻の誕生日を含む週末に突発的な現場対応が入ってしまったときでした。
「前々から約束してたのに。外食の予約も入れてたのに、前日の夕方に連絡が来て。妻は『いいよ』って言ってくれたんですけど、その顔が忘れられなくて。これが続くのかなって思ったら、すごく嫌になりました」
休日出勤そのものへの慣れより先に、大切な人を傷つけ続けることへの疲弊が来ていました。
「これが普通」という感覚はどこから来るか
Cさんは「設備の現場は土日も動くのが当たり前だ」
という感覚を、入社1年目のうちに植えつけられたといいます。
「先輩が当然のように土日も出てたし、休んでいいのかな、っていう空気でした。入社してすぐの頃は文句言えないじゃないですか。そのうち慣れちゃって」
入社直後の最も影響を受けやすい時期に、休日出勤が「普通」である職場の文化に触れると、それが「業界の標準」として認識されてしまいます。
本来「おかしい」と感じるべきことが「そういうもの」として受け入れられていく。
Cさんも「先日、大学の友人と久しぶりに会ったら、彼は週末に家族と旅行に行ったり、趣味の時間があったり。普通に週2日休んでいて。あ、そっちが普通なんだな、って改めて思いました」と話します。
みこやま他業種の友人と飲んだとき
「毎週土日休めてるの?」
って聞き返してしまいました。
向こうは「当たり前でしょ」って顔してた。
「当たり前」の基準が、
いつの間にか完全にズレてたんですよ。
怖いのは、ズレてることに自分では気づけないこと。
外の人と話して初めて
「あ、これおかしかったんだ」ってなる。
現場の中だけにいると、本当に視野が狭くなります。
休日を失い続けることで、何が起きているか
「休めないこと」のダメージは、疲れが取れないという問題だけではありません。
■ 体の回復が追いつかなくなる
人間の体は、週に2日程度の完全な休息を前提に機能するようにできています。
休日出勤が常態化すると、回復が不完全なまま次の週に突入することが続きます。
Cさんも「以前は現場終わってから飲みに行く元気があったんですよ。
最近は現場が終わったらもうそれだけで精一杯で」と話します。
■ 大切な人間関係が少しずつ変わっていく
「また今週末は無理」が続くと、家族や友人も次第に声をかけなくなります。
Cさんの場合、妻との会話が「現場の話」か「家事の分担の話」だけになってきている、と感じ始めているそうです。
■ 自分が何をしたいかわからなくなる
趣味や好きなことに使う時間がなくなると、趣味への関心そのものが薄れていきます。
Cさんは「釣りが好きで、それが楽しみで仕事も頑張れてたんですよ。
でも最近は釣りに行きたいとすら思わなくなってて、それが一番こわいかもしれないです」と言いました。
→ 休日を失い続けることでメンタルに影響が出た事例は「No.24」でご紹介しています。
建設業で「週休2日」は本当に可能なのか
「建設業で週休2日なんて、現場が回らない」という声は今でも聞きます。
しかし現実は少しずつ変わり始めています。
2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用されました。
月45時間・年360時間(原則)という上限が設けられ、
この法改正を受けて週休2日の実現に本腰を入れた会社が増えています。
特に、発注者側(ハウスメーカーや不動産デベロッパーの施工管理部門)は、
週休2日を実現しやすい構造を持っています。
設備系・電気系の専門工事会社でも、Cさんの会社とは全く文化が違う、土日完全休日の会社が実在します。
「建設業は全部同じ」ではないのです。
同じ「管工事施工管理」でも、職場によって休日の取り方は大きく違います。
みこやま転職して最初の土曜日、朝起きて
「あれ、現場行かなくていいんだっけ」って
ぼんやりしました。
しばらくスマホを眺めて、
何もない予定表を見て。
「これが普通の週末か」と思ったとき、
なんか泣きそうになりましたよ。
休み方がわからなくなってたんです。
あの感覚がどれだけ異常な状態だったかの
証明だと思ってます。
「休める職場」を探すとき、何を確認すべきか
転職先を探す際にCさんが重視しているのは3点です。
・完全週休2日制かどうか(土日祝日休みかどうか)
・繁忙期の休日出勤の頻度と補填方法(振替休日があるかどうか)
・休日出勤があった場合、残業代・手当がきちんと支払われているか
「求人票に『週休2日』って書いてあっても、工期次第で崩れる会社はいくらでもある。
そこが実態としてどうなのかを知りたくて。エージェントさんに聞いたら、その会社に実際に転職した人の話をベースに教えてくれて、参考になりました」
一般の求人サイトでは表面的な情報しか得られないことが多いです。
施工管理の現場事情を熟知した専門エージェントを使うことで、
「休日出勤の実態」まで含めた情報収集が可能になります。
→ 転職エージェントの正しい使い方と選び方は「No.15」で詳しく解説しています。
「休みたい」は、贅沢じゃない
Cさんが最終的に伝えてくれた言葉が印象的でした。
「休みたいって言うと、まるで仕事したくないみたいに聞こえる気がして、言いにくかったんですよね。でも別に仕事が嫌いなわけじゃなくて、大切な人と過ごす時間がほしいだけなんです。それって、そんなに贅沢なことじゃないですよね」
そうです。贅沢ではありません。
週に2日休むことは、法律が定めた権利であり、人間として当たり前に求めていい時間です。
「現場だから仕方ない」という言葉で、その権利を手放し続ける必要はありません。
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